学校の歯科健診で子どもが持って帰ってくる用紙(健康診断票や結果のお知らせ)を見ると、「C」「CO」「G」「GO」などの記号が並んでいて、何を意味しているのか分からず不安になる保護者の方は多いかと思います。この用紙は、学校歯科医が視診を中心にチェックしたお子さんの歯と口の状態を簡潔にまとめたもので、早期発見・早期対応を目的としています。
「C」や「G」が出たら早めに歯科医院へ、「CO」「GO」は家庭ケアを強化すれば、多くの場合悪化を防げます。主な記号を正しく理解して、家庭でのケアや歯科医院受診の判断の目安にしましょう。
この記事では、用紙の主な項目と記号の見方を詳しく解説し、家庭でできる予防策までお伝えします。
目次
学校歯科健診用紙の全体像と主なチェック項目
学校歯科健診は、学校保健安全法に基づき毎年(主に5〜6月)実施され、結果は保護者に通知されます。用紙の形式は自治体や学校で多少異なりますが、共通する主な項目は以下の通りです。

– 歯の状態(う歯:むし歯関連)
– 歯肉の状態(歯ぐきの炎症)
– 歯垢の付着状態(清掃状況)
– 歯列・咬合・顎関節(歯並び・かみ合わせ・顎の動き)
– その他の疾病・異常(粘膜異常など)
これらは0〜2の3段階や記号で判定され、異常があると「要観察」「要治療」などが示されます。判定基準は日本学校歯科医会の指針に基づき、視診・触診を中心に簡易的に評価されるため、精密検査が必要な場合は歯科医院での確認が重要です。学校検診はあくまでスクリーニング検査であり、確定診断ではない点も覚えておきましょう。
歯の番号と記号の基本ルール
用紙の中央に歯の図(歯式)があり、各歯に記号が書かれています。

永久歯:1〜8の数字(右上1から左上8、右下1から左下8の時計回り)
1 :中切歯(前歯中央)
6:第一大臼歯(6歳臼歯)
8:親知らず
乳歯:A〜Eのアルファベット(右上Aから左上Eなど)
A:乳中切歯
E:第二乳臼歯
健全な歯には「/(斜線)」や「-(横線)」が入り、異常がある歯に特別な記号が記入されます。
むし歯(う蝕)は「Caries」の頭文字「C」で表されます。
CO(シーオー)

要観察歯(初期むし歯)。穴は開いていないが、白濁・褐色斑・ざらつきがあり、進行リスクが高い状態。適切なブラッシングとフッ素により進行抑制が可能。場合によっては健全歯に回復することもある。
C(シー)

要治療のむし歯。穴が開いたり実質欠損がある状態。治療途中の歯や再発も含む。早めの受診必須。
○(マル)

処置歯(治療済み)。詰め物や被せ物が入っている。
×(バツ)

要注意乳歯。放置すると永久歯に悪影響の恐れがある乳歯。
△(サンカク)
喪失歯(抜けた永久歯)。
| 記号 | 意味 | 対応の目安 | 進行リスク |
| CO | 初期むし歯(要観察) | 家庭ケア強化+定期観察 | 中程度(進行防止可能) |
| C | むし歯(要治療) | 早急に歯科受診 | 高(放置で神経まで進行) |
| ○ | 治療済み | 継続ケア | 低(再発注意) |
| × | 要注意乳歯 | 歯科相談 | 中(永久歯影響の可能性) |
歯ぐき(歯肉)の状態の見方
歯ぐきの炎症は「Gingivitis」の「G」で示されます。

GO(ジーオー)
歯周疾患要観察者。軽度の炎症(赤み・腫れ)だが歯石なし。ブラッシング改善で回復見込み。
G(ジー)
歯周疾患罹患者。歯石ありの炎症で精密検査・治療必要。
歯垢付着
0(ほとんどなし)、1(1/3以下)、2(1/3超)で評価。歯垢が多いとGOやGになりやすいため、清掃指導が重要。
歯並び・かみ合わせ・顎関節の見方

0:異常なし
1:要観察(軽度の不正咬合など)
2:要治療(重度の反対咬合・開咬など)
矯正中は1扱いが多く、経過観察が基本です。開口障害や顎の痛みがある場合は早めに歯科医院へ相談しましょう。
家庭でできるケアと受診の目安

用紙にCO/GOが出たら、毎食後の歯磨きを徹底し、目的に合わせた歯磨き粉を使いましょう。
仕上げ磨きは小学生低学年まで保護者が行い、フロスや歯間ブラシも取り入れると効果的です。
C/Gが出たら、すぐに歯科医院へ。学校検診はスクリーニングなので、確定診断は医院で行うようにしましょう。定期受診(3〜6ヶ月ごと)を習慣にすると、早期発見につながります。
また、間食を控え、甘いものを控える食生活の見直しも効果的です。
スポーツドリンクやジュースの頻繁な摂取は酸蝕症のリスクも高まるので注意が必要です。
歯科検診のよくある質問
Q: 用紙に「CO」と書かれていましたが、すぐに治療が必要ですか?
COは「要観察歯」の略で、むし歯の最も初期段階(白斑やわずかな脱灰)を指します。
この時点ではまだ穴(う蝕)が開いておらず、歯の表面が少し白く濁っている状態です。
すぐに削る治療は必要ありませんが、非常に進行しやすい時期なので放置は危険です。 自宅でできる対策として、①毎食後・就寝前の丁寧な歯磨き(2〜3分以上)、②高濃度フッ素入り歯磨き粉の使用(1450ppm程度)、③フッ素洗口の習慣化が有効で、これにより再石灰化が促され、COが改善・消失することもあります。
ただし、学校検診は目視中心のため見落としもあり、進行してC(エナメル質に達した本格むし歯)になると削る治療が必要になるケースが増えます。3〜6ヶ月以内に歯科医院でレントゲンや染め出しを使った精密検査を受けることを強くおすすめします。早期発見なら最小限の処置で済み、子どもの負担も少なくなります。毎日の小さな習慣の積み重ねが、将来の歯を守る鍵です。
Q: 「G」や「GO」が出たら歯周病でしょうか?
Gは「歯肉炎」、GOは「軽度の要観察(歯ぐきの炎症の疑い)」を意味します。
小中学生の場合、本格的な歯周病(歯槽膿漏)になることは稀で、ほとんどが歯肉炎です。主な原因は歯垢(プラーク)が歯と歯ぐきの境目に溜まることで、赤み・腫れ・ブラッシング時の出血が典型的な症状です。 GOの場合は、正しい歯磨きとフロス・歯間ブラシの併用を1〜2ヶ月程度継続することで多くが改善します。一方、Gと診断された場合は、すでに歯石が付着している可能性があり、歯科医院でのスケーリング(歯石除去)が必要になることもあります。
出血や腫れが2週間以上続く、歯ぐきが紫色っぽい、口臭が強いなどのサインがあれば、早めに受診してください。予防のポイントは、1日2〜3回の丁寧なブラッシング(特に寝る前)、おやつの回数・時間を減らす、甘い飲み物を控えることです。幼少期からの正しい習慣が、大人になってからの歯周病リスクを大きく下げます。
Q: 歯式の数字やアルファベットはどう読めばいいですか?
学校歯科検診の歯式(歯の図)は、永久歯と乳歯を区別して記載されています。
永久歯は右上から左上、左下から右下の順に1〜8の数字で表され、1が前歯の真ん中(中央切歯)、8が一番奥の親知らずです。乳歯はA〜Eのアルファベットで、Aが前歯、Eが乳臼歯(奥歯)となります。
図は子どもの正面から見た位置関係なので、用紙の右上側に書かれた「1」は子どもの右上の前歯(右上中切歯)です。異常がある歯には「C」「CO」「G」などの記号が記載され、問題のない健全な歯は「/」や空白で示されます。
複数の歯に記号がある場合や、どの歯かわかりにくいときは、印刷された用紙を実際の歯科医院に持参し、先生に指で示してもらいながら説明を受けるのが確実です。親子で一緒に歯の名前を覚えると、毎日の歯磨き指導もしやすくなります。
Q: 用紙に異常なしなのに、子どもが歯を痛がる場合は?
学校歯科検診で「異常なし」と判定されても、子どもが「歯が痛い」「しみる」と訴える場合は、すぐに歯科医院を受診してください。学校検診は主に視診(目で見る)で行われるため、歯と歯の隣接面にできた小さなむし歯、咬合面の深い溝の初期う蝕、または歯の亀裂などは見逃されやすいのです。 また、検診時点では問題がなくても、その後急速に進行することもあります。特に乳歯から永久歯への生え変わり時期は要注意です。痛みがあるということは、何らかの問題が起きているサインと考え、結果用紙に関係なく早めの受診が大切です。
理想的には、検診結果が良好でも3〜6ヶ月ごとの定期的な歯科受診を習慣化すると安心です。医院ではレントゲン撮影や染色検査で隠れたむし歯も発見でき、痛くなる前に小さな処置で済むことがほとんどです。子どもの「痛い」を軽く見ず、早めに対応することで、将来の歯の健康を守れます。
学校歯科健診の用紙の見方まとめ
小中学校の歯科健診用紙は、むし歯(C/CO)、歯ぐき(G/GO)、歯並びなどの状態を記号で示した大切な通知です。COやGOは早期ケアで改善可能、CやGは早めの受診が鍵。家庭での正しい歯磨きと生活習慣の見直しで、多くのトラブルを防げます。用紙を正しく読み解き、子どもたちの健やかな歯を守りましょう。
こちらのブログではこれからも、矯正治療や歯科治療に関する情報を発信していきますので、皆様のお口の健康に少しでも役立てていただけますと幸いです。
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