ブログ

歯の本数は健康寿命に直結しますか?歯を守ることは命を守ること🦷


→はい、影響します。歯の本数が少ない、あるいは噛む力が弱い高齢者は健康寿命が短くなる傾向があります。これは単に「噛めないから不便」という話ではなく、歯の状態が体全体の健康に深く関わっているためです。


歯を失う原因で最も多いのは歯周病ですか?

→年代によって変わります。8020推進財団の調査によると20代~40代までで歯の喪失原因として最も多いのはう蝕(むし歯)です。歯周病はその次に多く、次いで破折(歯が割れたり欠けたりすること)とされています。

50代より上の年代になると、歯周病が最も多く、次いでう蝕、破折となっています。

(「8020推進財団」HPより引用:https://www.8020zaidan.or.jp/achieve/cause_measure.html


歯周病は歯茎の病気ですか?

→いいえ、歯周病は歯茎に限った病気ではありません。

歯茎の病気と思われがちですが、実際には全身に影響を及ぼす慢性的な炎症です。歯周病菌やその毒素が血流を通じて体内に入り込むことで、次のような病気のリスクが高まるとされています。

  • 糖尿病の悪化
  • 心筋梗塞・脳梗塞
  • 誤嚥性肺炎
  • 早産・低体重児出産

歯は20本必要ですか?

→はい、20本必要なのには明確な理由があります。

日本歯科医師会などが提唱している「8020(ハチマルニイマル)運動」では、80歳で20本の自分の歯を保とうという目標が掲げられています。これは「20本あれば、ほとんどの食べ物を不自由なく噛める」という研究結果に基づいた目安です。

人の歯は親知らずを除くと28本(上下14本ずつ)ありますが、そのうち「20本残っている」と、食事・会話・表情などの日常生活が支障なく行えるとされています。

  • 片側で上下10本ずつあれば、咀嚼バランスが保たれる
  • 野菜や肉、硬い食材も噛み砕け、栄養摂取が安定する
  • 噛む刺激で脳の活性化や認知機能維持にもつながる
  • 噛む力が残ることで、誤嚥性肺炎やフレイルの予防にも効果的

つまり「20本」というのは単なる数字ではなく、“健康に生きるための最低限の歯の本数” なのです。


歯を失った場合、他にも失うものはありますか?

→はい、歯を失うことで他にも失うものがあります。

“◆歯を失うと、食べること以外にも影響が? 若年層ほど、歯と「笑顔」「QOL」の関連性を重視している

 最後に、歯が抜ける・なくなるなど「歯を失う」ことによって、歯以外に失うものがあると思うか聞いてみた。すると、「食事の楽しみ・おいしい物を食べる機会」(57.4%)、「食べることに対する意欲」(51.2%)、「見た目の若さ」(43.8%)、「全身の健康」(36.7%)、「笑顔」(27.4%)などが歯とともに失われるものとして上位に挙げられた。
 歯を失うことで、食に対する関心だけでなく、健康や笑顔までも失ってしまうと考えられているようだ。年代別に見ると、「全身の健康」や「寿命」は年代が上がるほどスコアが高くなり、「笑顔」「メンタルヘルス」「QOL(生活の質)」は若い世代の方がスコアが高くなっている。”

(医薬通信社HPより引用:https://iyakutsushinsha.com/)


なぜ健康寿命が短くなるのですか?

→歯の本数と健康寿命(=介護を受けずに自立して生活できる期間)には、密接な関係があります。歯が少なくなると、単に「食べにくい」だけでなく、全身の健康・脳・筋力・栄養にまで影響が及ぶためです。

1. 「噛む力」が落ちる  栄養バランスが崩れる

歯が減ると、硬いものや繊維質の多い食品が食べにくくなり、どうしても柔らかく・高カロリーで栄養の偏った食事になりがちです。

→ 結果として

  • タンパク質・ビタミン・ミネラル不足
  • 筋力低下(サルコペニア)
  • 免疫力低下
  • フレイル(心身の虚弱)の進行

つまり、「噛めない」ことが栄養不良と体の衰えにつながります。

2. 噛む刺激が減る  脳の働きが低下

噛むことで、脳の「海馬(記憶を司る部分)」が刺激され、血流が増え、認知機能を保つ効果があることが分かっています。

歯が減り噛む回数が減ると、

  • 脳の血流低下
  • 認知症リスクの上昇が起こりやすくなります。

実際、研究では残存歯数が少ない高齢者ほど認知症の発症率が高いことが確認されています。

3. 噛む力が衰える  体のバランスや筋力にも影響

しっかり噛むことは、顎や首、全身の筋肉の働きにもつながっています。

歯が減ると咀嚼力が低下し、姿勢の安定性や歩行バランスにも悪影響を及ぼします。→ 転倒や骨折、要介護のリスク上昇につながります。

4. 口腔環境が悪化  全身疾患リスクが増える

歯を失う背景には多くの場合、歯周病があります。歯周病菌は血流を介して全身に影響を与え、

  • 糖尿病の悪化
  • 動脈硬化・心疾患
  • 誤嚥性肺炎などのリスクを高めます。

つまり、「歯が少ない=口腔疾患が進行している」状態は、全身疾患のリスクサインでもあります。


欧米と日本では、歯への意識は違いますか?

→はい、日本人は世界的に見ても清潔で健康意識が高い国民性を持っていますが、歯に対する意識となると、欧米諸国に比べてまだ差があると言われています。

また、医療保険制度の有無も大きく関わってきます。

日本は医療保険制度により、虫歯や歯周病などの治療費が比較的安価に受けられます。そのため、多くの人が「痛くなったら歯医者に行く」という治療中心の受診行動をとりやすく、結果として予防への意識が後回しになりがちです。

一方欧米では、欧米では、医療費や特に歯科治療費が高額なため、歯科保険に加入できるかどうかがそのまま受診行動に影響します。高所得層は定期的に歯科検診やクリーニングを受け、早期にトラブルを防ぐことができますが、低所得層では費用負担が大きく、痛みや重症化してから受診する傾向があります。その結果、歯の喪失・口腔内の健康状態に格差が生じていると言えます。


矯正治療で得られる予防歯科のメリット

→矯正治療は「見た目を整える」だけでなく、むし歯・歯周病・かみ合わせ・全身の健康など、予防歯科の観点からも非常に重要な役割を果たします。

歯並びが整うことで歯ブラシが届きやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが減ります。また、正しいかみ合わせは歯への負担を分散し、1本1本を長く健康に保つことにつながります。さらに、噛む力や発音、呼吸などの口の機能も改善され、将来の口腔機能低下の予防にも効果的です。

つまり矯正治療は、「きれいな歯並びを作る治療」であると同時に、“歯を守るための予防医療”でもあります。


80歳になった時に自分の歯が20本残っていれば目標達成ですか?

→はい、日本人が80歳になったときの平均的な残歯本数が7~8本という現状から考えると、確かに20本でも充分多いと感じます。

しかし、私たちの歯は28本あります。

もう少しの頑張りで、80歳でも1本も欠けずに歯を残すことが出来るのではないでしょうか。

そこで当院が提案するのが、8020運動のさらに先の「8028運動」です。

歯を失わないために私たちができることは、定期的なメンテナンスを受け、口腔内環境を維持していくことです。普段の歯磨きを頑張っていても、歯ブラシのあたりにくい所は汚れが残ってしまい、気づかないうちにむし歯や歯周病が進行してしまいます。まだ治療で治せる初期の段階で歯の異変に気づけば、歯を抜いたり失ったりせず、健康なお口を維持することができます。


まとめ

歯を大切にすることは「人生を守ること」

歯は食べるためだけの道具ではありません。見た目や会話、感情表現、さらには全身の病気にまで関わっています。

つまり歯を失うということは、人生の質を失うことにつながりかねないのです。

歯を守ることは、命を守ることです。

健康寿命を延ばすためには、毎日の口腔ケアと定期的な歯科受診こそが最も身近で効果的な予防医療です。



ごとう歯科・矯正歯科クリニック

デンタルサロンfuu

よくある質問
求人情報

カウンセリングの
ご予約・各種お問い合わせは
こちらまで
*お急ぎの方は、お電話でご予約ください。

駐車場11台完備/
山交バス「山形市役所」
バス停下車5分

電話
ご予約
診療時間
月 火 水 金 8:30〜13:00 / 14:00〜18:00
8:30〜13:00 / 14:00〜16:00
木 日 祝日 休診日

〒990-0047山形県山形市旅篭町3-3-45
フリーダイヤル/0120-383-730
電話番号/023-642-1818

teech

© GOTO DENTAL & 0RTHODONTIC OFFICE
お電話 ご予約 インスタグラム TikTok デンタルサロンfuu
お電話 ご予約 無料矯正相談 インスタグラム TikTok デンタルサロンfuu