はい、舌の位置が悪いと歯並びは確実にくずれます。
舌の癖(舌癖)は歯並びや噛み合わせに大きな影響を与えます。
自分の舌の位置がどこにあるか意識したことはありますか?
本来は舌が上あご全体にあたっているのが正しい位置になります。
実は、舌の位置はお口の健康だけではなく、全身の姿勢や呼吸の習慣にも大きく関わる重要なポイントです。
目次
舌の機能とは?
舌は『食べる、飲み込む』『話す』『口の中を守る』といった、
私たちが健康で快適に生活するための重要な役割をたくさん持っています。
舌の機能は、主に味覚 (味を感じる)、咀嚼・嚥下 (食べ物を噛み砕き飲み込む)、
発音 (構音・言葉を話す)、歯並びの形成 (歯並びを整える) など
食事、会話、呼吸、体調管理まで担う非常に大切な器官です。
舌の正しい位置とは?

舌には正しい置き場所があります。
口を閉じた時に舌の先が上の前歯のすぐ裏側(スポット)に軽く触れ、舌全体が上あご(口蓋)に吸盤のように密着している状態が最も健康的な舌の位置とされています。このポジションを維持することが、歯列の整合性や発音、さらには顔の印象や姿勢、健康状態にもつながる大切な役割があります。
舌先……舌先は、上の前歯のすぐ後ろで歯ぐきが少し盛り上がっているところに軽く触れます。
舌先が上の歯茎に当たることが理想的ですが、強く押し付けないようにします。
舌の中央部分……舌の中央部分は、上顎の硬口蓋(上顎の前方部分)に軽く触れるか、少し離れた位置に置かれます。舌を上顎に軽く押し付ける感じです。
舌の後ろ部分……舌の後ろ部分は、上顎の軟口蓋部分に少し接触することが理想的です。
舌の後ろが上顎の軟口蓋に接触することによって、空気の流れや呼吸がスムーズになります。
舌の位置が悪いとどんな影響があるの?

舌が正しい位置にない状態が続くと、口腔内だけではなく、呼吸や発音、さらには顎関節や姿勢にまで影響が及ぶことがあります。
人間は飲み込む動作を一日に数千回行います。舌が歯を押す力は歯列矯正でかける力よりも大きく、
舌の位置が正しくないことで『出っ歯』『受け口』『開口』など歯並びの悪化につながります。
歯並びが悪くなる
舌が歯に触れることで不均等な圧力がかかり舌が前方に押し出されると、歯の前方に圧力をかけ、
前歯が突出したり、出っ歯や歯の噛み合わせの悪さ、しゃくれなどの原因になることがあります。
矯正治療のあと戻り
歯の癖が治っていないと歯に常に力がかかり続け、せっかく矯正した歯並びが再び乱れやすくなります。そのため再治療が必要になることがあります。
治療の長期化
舌が常に歯を押す癖があると、矯正装置が歯を動かそうとする力に逆らう力が持続的に加わります。
これにより、歯の動く移動速度が遅くなります。
上手に食べられない
食べ物を適切にまとめたり、喉に送り込んだりする動作が非効率になり、食事が遅くなったり、
食べこぼしが増えたりすることがあります。特に嚥下時に舌を前に突き出す癖があると、
食べ物が気管に入りやすくなり、むせたりするリスクが高まる可能性があります。
上手に発音できない
舌の位置が間違っていると、音がうまく出なかったり、滑舌の悪さにつながることもあります。
発音が不明瞭になり、特にサ行 (サ・シ・ス・セ・ソ) やタ行 (タ・チ・ツ・テ・ト) の音がうまく発音できなくなることがあります。舌が低い位置にあると舌先の可動域が制限され、息漏れや音のこもりが起こりやすくなります。
歯周病の発生
舌の位置が悪いと、口呼吸になりやすくなり、口の中が乾燥して細菌が繁殖しやすい環境になります。
低位舌になる理由
口呼吸……鼻炎などで鼻が詰まっていると口呼吸になりやすく、舌が下がりやすくなります。
口呼吸が習慣化すると、舌が常に下がる状態になり、舌の筋力低下も招きます。
舌の筋肉不足……舌は筋肉が弱いと、舌を上顎に正しい位置で保つことが難しくなります。
これは、柔らかい食べ物中心の食生活などによっても引き起こされることがあります。
舌小帯短縮症……舌の裏側にある『舌小帯』が短いことで、舌を自由に動かせないことが原因となります。これは生まれつきの問題であり、場合によっては手術が必要なこともあります。
幼少期の習慣……指しゃぶりやおしゃぶりの長期化は、歯並びだけではなく舌の位置にも影響を与えます。また乳幼児期に舌がうまく使えていないと、成長に影響することがあります。
姿勢の悪さ……猫背や、うつむいた姿勢、頬杖をつく癖などが、舌や頬の位置のバランスを崩し、
低舌位を招くことがあります。
自分の舌の位置は正しいのかチェックしてみましょう

唇を閉じた状態で舌先が上顎にあたっているか……唇を閉じてリラックスしたとき、舌先が上顎のスポットにあたっていない場合は注意が必要です
舌の側面に歯型の跡がついている……舌のむくみ、舌の位置の低下、歯ぎしり、食いしばり、歯並びなどが原因が考えられます
いつも口がポカンと開いている……舌が下がると口呼吸になりやすく、無意識に口が開いてしまいます
滑舌が悪い、発音がしにくい……舌の位置がズレると発音が曖昧になりやすくなります
飲み込む時に舌先が前歯を押していないか……飲み込む時に舌先で前歯を押す癖があると、歯並びが乱れる原因になることがあります
舌の位置を意識しましょう
舌が適切な位置にあると、鼻呼吸が促進され、口呼吸を防ぐことができます。
口呼吸は、乾燥や細菌感染、歯の健康に悪影響を与える可能性があるため、
鼻呼吸が望ましいとされています。
特に口を閉じているときは、舌先が上顎に触れるようにすることを習慣化しましょう。
舌を正しい場所に置くためには?
あいうべ体操
口や舌の筋肉を動かして、鼻呼吸を促す体操です。
毎日コツコツ続けることで、口呼吸の予防や免疫力アップにもつながります。
~やり方はとってもかんたん~
口を大きく『あ~い~う~べ~』と動かします
①できるだけ大きく開けて「あ~」

②口を横にしっかり広げて「い~」

③口を前にギュッとすぼめて「う~」

④舌を思いきり下に出して「べ~」

この『あ・い・う・べ』の動きをゆっくり5秒かけて1セット。
一日30回を目安に続けてみましょう。(朝昼晩10回ずつでもOK!)
お風呂で、トイレで、通勤中に、親子で、いつでもどこでも思い出したらやって下さい。
毎日『口を大きく開けて“あ・い・う・べ”』と発音することで、舌の可動域が向上します。
・舌や唇のトレーニングと一緒に行うと、正しい舌の位置・鼻呼吸の習慣づけに
・お子さんから大人の方まで、誰でも!
今日からできる 舌癖改善トレーニング
舌癖を治すには、口腔筋機能療法(MFT)という口周りの筋肉をバランスよく整えるトレーニングが
とても効果的です。舌癖が原因で歯並びが悪くなっている場合は、矯正装置をつけなくてもある程度歯並びが改善することも。また矯正治療とMFTの併用によって治療後の後戻りがしにくくなります。
MFTにおけるストローを使ったトレーニングは、
無意識時の口唇と正しい舌位置を習慣化させることに効果的です。
ストローを使ったトレーニングの練習です。
①舌の先をスポットにつけたまま、ストローを犬歯の後ろに置く。

②そのまま上下の歯で軽くストローを固定する。

③そのまま口唇を閉じている。そのままの状態で30分間、お鼻で息をしていて下さい。

MFTの効果
・正しい飲み込み方、正しい舌の位置が身につく
・キレイな歯並びを保つことができ、歯並びの後戻りを防ぐ
・左右でしっかり噛み合うことができ、噛み合わせが安定する
・部分的に負荷がかかることなく噛めるので、歯が長持ちする
・口元の印象が良くなる
・歯列の発育が良い方向に誘導されることがある
MFTのトレーニングは『咀嚼』『嚥下』などに必要なお口周りの筋肉をつけることからスタートします。お口の状態に合わせて、舌や頬の筋肉などのバランスを整えていくことが大切です。
よくある質問
Q.低位舌は子供におこる?
A.はい、特に30%~40%の子供達に傾向が見られますが、大人でも低位舌はおこります。
原因には指しゃぶりや口呼吸が習慣、鼻づまり、柔らかい食事による咀嚼不足などがあります。舌の位置が正常よりも下がると、あごの成長に影響を及ぼしてしまい、歯並びだけではなく、滑舌が悪くなるのも特徴です。そのような状態になると、口呼吸となり、集中力がなくなったり、風邪やアレルギーの発症リスクも高まります。さらに睡眠中に呼吸が止まる『睡眠時無呼吸症候群』を引き起こすこともあります。改善には、鼻呼吸の習慣づけ、舌を上顎に付ける練習(MFT:口腔筋機能療法)よく噛む食事などが有効です。早期に気づき、日常生活で正しい舌の位置を意識することが大切です。
Q.舌の位置を改善すれば歯並びもよくなる?
A.舌の位置を改善することで、成長期の子供は、歯並びも改善される可能性があります。
舌の位置が正しいと、歯を支える力が増し、歯並びが整いやすくなります。舌の位置が低いと、歯に圧力がかかり歯が少しずつ移動して歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。これにより『出っ歯』や『開口』などの歯並びのトラブルが発生する可能性があります。舌の位置を正すことは、歯並びだけではなく、全身の健康にも好影響をもたらします。舌の位置を改善するためには、トレーニングやセルフチェックを行い、正しい位置を意識することが重要です。
Q.舌のトレーニングは毎日やるべき?
A.はい、毎日継続して行うべきです。
加齢と共に舌の筋力が低下し、様々な問題を引き起こす可能性があります。しかし、毎日の簡単な舌トレーニングを継続することで健康効果が期待できます。食べ物をスムーズに飲み込むための力を高め、誤嚥のリスクを軽減します。唾液の分泌を促進し口の乾燥の軽減にも効果的です。顔面筋の活性化にも繋がり、表情が豊かになったり、顔のたるみを軽減する効果も期待できます。舌のトレーニングを毎日行うことで、舌の機能を維持し、健康寿命を延ばすために重要です。舌のトレーニングは、食事を楽しむことは勿論、滑舌の改善にも役立ち、会話を通して周囲との良好な関係を築く助けとなります。また、認知症の予防にも期待が持てます。舌のトレーニングは簡単な運動であり、健康ルーティンとして取り入れることができます。
まとめ
舌の癖は自分では気づかないこともあると思います。
舌の正しい位置を維持することは、歯並びや噛み合わせ、全身の健康にとても大切です。
日常生活で舌の位置を意識する習慣を身につけましょう。
歯列矯正と一緒に舌の癖も治して、綺麗な歯並びを保てるようにしていきましょう。
セルフチェックで気になる方は歯科医院に相談し健やかな口腔環境を目指しましょう。
こちらのブログではこれからも、矯正治療や歯科治療に関する情報を発信していきますので、皆様のお口の健康に少しでも役立てていただけますと幸いです。
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