歯並びを整えたいけど、「金属のワイヤー矯正は目立つし、抵抗がある…」という方は多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、透明なマウスピースを使った矯正方法「インビザライン」です。
見た目は自然で、取り外しができ、普段の生活に取り入れやすいのが特徴です。
今回は、インビザラインってどんな治療?どんなメリットがあるの?という疑問にお答えしながら、治療の流れや注意点もわかりやすくご紹介します。
インビザラインは、一人ひとりの歯並びに合わせて作られた透明なマウスピースを使って、少しずつ歯を動かしていく矯正方法です。
マウスピースは段階的に交換していき、最終的にきれいな歯並びを目指します。
治療のスタート前には、専用の3Dスキャナー(当院ではiTero)を使ってお口の中をスキャンして、歯やかみ合わせの状態をデータとして記録します。
従来のような粘土のような型取り材料で行う歯型取りは必要なく、短時間且つ快適にスキャンできるのが特徴です。

さらにこのデータをもとに、歯がこれからどう動いていくかをモニター上で確認できるシミュレーションも行うことができるので、最終的な歯並びのイメージを治療前に見ることができます。
そのため、治療のゴールをしっかりイメージしながら始められる点もインビザラインのメリットのひとつです。
インビザラインのメリット
インビザラインが多くの方に選ばれている理由は、以下のようなメリットがあるからです。
・目立ちにくい
透明なマウスピースなので、装着していても気づかれにくく、人と接する機会が多い方でも、安心して使っていただけます。
・取り外しができて衛生的
食事や歯みがきのときに外せるので、口の中を清潔に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを抑えられます。
・金属を使わない
金属アレルギーの心配がある方でも安心して使用できます。
・治療後の仕上がりを事前に確認できる
シミュレーションで歯並びの変化を確認できるので、モチベーションを保ちながら治療に取り組めます。
気をつけておきたいこと
インビザラインには多くのメリットがありますが、いくつか注意しておきたいポイントもあります。
まず、マウスピースは飲食時には必ず外す必要があります。
水はそのまま飲んでも大丈夫ですが、お茶やコーヒー、ジュースなどは虫歯や着色の原因になるため、飲むときにはマウスピースを外すようにしましょう。
また、マウスピースは1日20時間以上の装着が必要です。
つけている時間が短いと、歯が思うように動かず、治療が予定より長引いてしまうこともあります。
基本的には1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換しますが、装着時にきつさが強く残っていたり、ぴったりはまらず浮いている場合は、もう少し長めに使用して様子を見ることもあります。
こういった調整は歯科医院でしっかり確認しながら進めていきます。
治療の流れ
インビザラインの治療は、次のようなステップで進みます。
- 初回カウンセリングと検査
お口の中の状態をチェックし、3Dスキャンやレントゲン撮影を行います。 - 治療計画の作成とご説明
スキャンしたデータをもとに、歯の動きや完成イメージを3Dで確認。納得いただいたうえで、マウスピースの製作に入ります。 - アライナーの装着開始
マウスピースが届いたら、使い方の説明を受けて装着スタート。定期的なチェックも行います。 - 定期的な通院と経過観察
1~2か月に1度ほど通院して、歯の動きやマウスピースのフィット感を確認していきます。 - 治療完了と保定
歯並びが整ったら、後戻りを防ぐための保定装置(リテーナー)を装着します。
まとめ
インビザラインは、目立ちにくく快適に矯正治療を進められる、治療法のひとつです。
取り外しができることや、見た目に配慮されている点など、ライフスタイルに合わせやすいのが大きな魅力です。
ただし、装着時間を守るなどの自己管理が必要な点や、歯並びの状態によっては適応が難しい場合もあるため、すべての方に必ずしも向いているとは限りません。
当院では、インビザラインのほかにも、ワイヤー矯正や部分矯正など複数の治療法をご用意しています。
歯並びのお悩みやご希望をじっくり伺ったうえで、患者さまにとって最適な治療方法をご提案いたします。
気になることがあれば、まずはお気軽にご相談くださいね。
症例紹介
治療前



治療後



主訴 | 反対伵合、中心がずれている |
初診年齢 | 25歳 |
治療内容、装置 | 上下マウスピース矯正装置(インビザライン) |
抜歯、非抜歯 | 非抜歯 |
治療期間 | 1年 |
費用 | 約814,000円 |
治療のリスク、副作用 | 歯の移動に伴う痛み、上下顎前歯部の歯根吸収 |