はい、矯正治療中は装置による刺激や口腔内の清掃が不十分になりやすいなどの点から口内炎ができやすくなると言えます。

目次
そもそも口内炎ってなに?
口内炎は、口の中の粘膜に起こる炎症の総称です。
頬の内側、唇の裏、舌、歯茎など、あらゆる部分にできる可能性があります。
口内炎の多くは「アフタ性口内炎」と呼ばれ、白っぽい潰瘍が1〜5mmほどの大きさで出現します。痛みは強いものの、1〜2週間で自然に治るケースがほとんどです。
口内炎の主な原因
1.栄養バランスの乱れ

不摂生な食生活や栄養バランスの乱れによる栄養不足は、口内炎ができる原因となります。特にビタミンB群(主にB2・B6)の不足は粘膜の修復を妨げ、炎症を起こしやすくします。
• ビタミンB2:レバー、卵、納豆、アーモンド など
• ビタミンB6:マグロ、鶏むね肉、バナナ など
2.ストレスや睡眠不足
ストレスや疲労の蓄積は免疫力を低下させ、口腔内の細菌が増えやすくなります。
3.物理的刺激
誤って頬を噛んだり、合わない入れ歯や矯正器具の摩擦で粘膜を傷つけると、そこから炎症が起こります。
4.ウイルスや細菌の感染
単純ヘルペスウイルスなどが原因の「ウイルス性口内炎」や、細菌感染による「カタル性口内炎」もあります。
| 種類 | 主な原因 | 特徴 | 治癒期間 |
| アフタ性口内炎 | 栄養不足・ストレス | 白い潰瘍・強い痛み | 約1〜2週間 |
| カタル性口内炎 | 口の傷・細菌感染 | 赤く腫れる・広がる | 約1週間 |
| ウイルス性口内炎 | ヘルペスなどの感染 | 水ぶくれや発熱 | 1〜2週間以上 |
矯正中に口内炎ができやすい理由
1. 装置が粘膜を刺激するため

ブラケットやワイヤーなどの矯正装置は、口の中の頬や唇の裏側に常に接触しています。 この物理的な刺激や摩擦によって粘膜が傷つき、そこから炎症が起きて口内炎になります。特に装置をつけ始めたばかりの時期や、調整直後(ワイヤー交換後など)は、粘膜がまだ慣れていないため発症しやすくなります。
2. 口腔内の清掃が難しくなるため
矯正中はブラケットやワイヤーの周りに**食べかすやプラーク(歯垢)**が残りやすくなります。細菌が繁殖すると、傷ついた粘膜から感染を起こしやすくなり、治りも遅くなります。
3. ストレスが増え免疫力が低下するため
矯正による痛みや不快感、食事制限がストレスとなり、免疫力の低下につながります。 免疫が落ちると、口内炎の治りが遅く、再発もしやすくなります。
そもそも口内炎を作らないために気をつけること
1. お口の中を清潔に保つ
- ・毎日の歯磨きに加えて、フロスや歯間ブラシで歯と歯の間のプラーク(汚れ)をしっかり除去しましょう。
- ・細菌が増えると粘膜が炎症を起こしやすくなり、口内炎につながります。
- ・舌の清掃も有効です。
2. 口の中を乾燥させない(唾液の量を保つ)
- ・口が乾燥すると粘膜が傷つきやすく、炎症も起こりやすくなります。
- ・よく噛んで唾液を出す、こまめな水分補給、口呼吸を避けるなどが大切です。
- ・口呼吸になりやすい人は、意識して改善することも必要です。
3. 栄養バランスの良い食生活

- ・不足しがちなビタミンなどの栄養素はサプリメントなどで補うと良いです。
- ・極端な偏食や過度なダイエットを避けることも大切です。
→そもそも口内炎を作らないためには、栄養バランスを整えることが効果的!
4. ストレスをためない・睡眠をしっかりとる
- ・ストレスや寝不足は免疫力を低下させ、口内炎を繰り返しやすくします。
- ・規則正しい生活リズムも大きな予防効果があります。
5. 口腔内の物理的刺激を減らす
- ・頬や舌を噛む癖、合わない入れ歯、尖った歯、ワイヤーの端などの刺激は口内炎の典型的な原因です。
- ・気になる場合は歯科医院で調整してもらうようにしましょう。
6. 刺激の強い食べ物・飲み物の摂りすぎに注意
- ・辛いもの、熱すぎる食べ物、酸味の強いもの、濃いアルコールなどは粘膜を刺激します。
- ・特に口内炎ができやすい人は、食習慣について見直してみましょう。
7. 定期的な歯科検診
- ・虫歯・歯周病などの炎症があると口内の環境が悪化し、口内炎を起こしやすくなります。
- ・合わない入れ歯や詰め物の調整も、口内炎予防には重要です。
矯正中の口内炎を早く治す方法はある?
はい、もし矯正治療中に口内炎ができてしまっても、矯正用ワックスを活用したり口腔内を清潔に保つ工夫をすることで、痛みを和らげつつ早く治すことができます。
<矯正中に口内炎ができてしまったら>
1. ワックスで装置を保護する
矯正用ワックスを使って、装置と粘膜の間にクッションを作ると摩擦を減らせます。
食事や歯磨きの後にワックスを付け直すのがポイントです。
2. 口腔内を清潔に保つ

矯正中のケアは、歯ブラシ1本では不十分です。
以下のアイテムを組み合わせると効果的です:
・歯間ブラシ(ワイヤー下の汚れに)
・デンタルフロス(通しやすい矯正用タイプがおすすめ)
・抗菌マウスウォッシュ(刺激の少ないアルコールフリー)
3. 刺激を避ける食事を選ぶ
辛い料理・酸っぱい果物・熱い飲み物などは炎症を悪化させます。
一方で、ヨーグルトや豆腐などの柔らかくて冷たい食事は、患部の保護にもなります。
| 避けたい食べ物 | おすすめの食べ物 |
| 唐辛子料理・カレー・柑橘類 | ヨーグルト・卵豆腐・味噌汁・おかゆ |
| 炭酸飲料・アルコール | 常温の水・麦茶・牛乳 |
4. 栄養バランスを見直し、改善する
口内炎の回復には、ビタミンB2・B6が不可欠です。
レバー、卵、マグロ、納豆、バナナなどを日常的に取り入れましょう。
不足しがちな栄養素はサプリメントなどで補い、その他の栄養素も偏りなく摂取することを心がけましょう。
歯科医院でのプロケアってそんなに重要なの?

はい、口内炎や虫歯・歯周病を防ぐために重要です。
矯正装置の周りには食べかすやプラーク(歯垢)が溜まりやすく、自宅でのブラッシングだけでは完全に落としきれません。歯科医院では、専用の器具や薬剤を使って細部までクリーニング(PMTC)を行い、細菌の繁殖を防ぎます。
また、ワイヤーやブラケットの微調整をすることで、頬や唇の粘膜への刺激を軽減し、口内炎の予防にもつながります。
プロケアは、矯正治療を快適かつ安全に進めるための欠かせないサポートです。
矯正中のクリーニングってどんなことをするの?
プラーク(歯垢)と歯石の除去(スケーリング)
歯の表面の汚れを除去(エアフロー)
ナノ粒子ハイドロキシアパタイト塗布
歯科衛生士によるブラッシング指導 などを行います!
口内炎の自然治癒を早める生活習慣は?
✅睡眠と休息を確保
睡眠中に体は修復モードになります。6〜8時間の睡眠が理想です。
✅ストレスコントロール
深呼吸・軽い運動・好きな音楽など、リラックスできる時間を意識的に作りましょう。
✅水分補給を忘れずに
口の中が乾燥すると、細菌が増えやすくなります。こまめな水分補給を心がけましょう。
受診の目安

以下のような場合は別の病気の可能性があるため、早めに歯科医院を受診してください:
・口内炎が2週間以上治らない
・ワイヤーが粘膜を傷つけている
・食事や会話が困難なほど痛い
・複数の口内炎が同時にできる
放置すると感染や炎症の拡大を招き、矯正の進行にも影響することがあります。
口内炎のよくある質問
Q1. 口内炎は人にうつりますか?
通常のアフタ性口内炎は、ウイルスや細菌による感染症ではないため、人にうつる心配はありません。しかし、ヘルペスウイルスが原因の「ヘルペス性口内炎」は感染性があり、特に子どもや免疫力の低い人にうつる可能性があります。唾液を介して感染するため、同じコップ・箸・タオルの共用は避けましょう。発熱や水ぶくれを伴う場合は早めに医療機関を受診しましょう。
Q2. 口内炎に効果的な飲み物は?
口内炎があるときは、患部を刺激しない飲み物を選ぶことが大切です。おすすめは常温の水・麦茶・牛乳などで、口の中を清潔に保ちながら潤いを与えます。逆に、酸味の強いオレンジジュースや炭酸飲料、熱い飲み物は炎症を悪化させるため避けましょう。また、脱水状態は口内の乾燥を招き、治りを遅らせる原因になります。こまめに少しずつ水分を取るよう意識することで、粘膜の修復を助け、痛みの軽減にもつながります。
Q3. なぜ同じ場所に口内炎が繰り返しできるの?
同じ場所に口内炎が繰り返しできるのは、局所的な刺激や免疫力の低下が関係しています。頬や唇の裏など、歯の尖った部分や矯正装置が当たる場所は傷つきやすく、完全に治る前に再び刺激を受けると炎症が再発します。また、ストレスや睡眠不足、栄養バランスの乱れで免疫が落ちると、粘膜の修復力が低下し再発を招きます。歯の形や噛み合わせが原因の場合は、歯科で調整を受けることで再発防止につながります。
Q4. 口内炎のときに食べやすいものは?
口内炎のときは、刺激が少なく、口当たりのやわらかい食事を選ぶことが大切です。おすすめは、おかゆ・豆腐・ヨーグルト・茶碗蒸し・具を細かくしたスープなど、常温でなめらかな食感のものです。熱すぎる料理や、辛味・酸味の強い食べ物は炎症を悪化させるため避けましょう。また、栄養バランスを保つために、卵や白身魚、野菜スープなどでタンパク質とビタミンB群を意識的に摂ると、治りが早くなります。
まとめ

矯正中の口内炎は、装置による摩擦や清掃不足が主な原因です。
ワックスや正しいブラッシングで予防しつつ、歯科医院での定期クリーニングと装置調整を受けることで大きく改善できます。
自分でケアしても治りが遅い場合は、早めに歯科医院へ相談しましょう。
専門的なサポートを受けながら、快適に矯正期間を乗り切ることができます。






